2014年2月23日日曜日

上映会のご案内

試写会のご案内

こちらの試写会は、好評のうちに終わりました。
ご協力、ありがとうございました。

次回、9月に予定しております。
詳細が決まり次第、ご案内いたします。

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駐日ブラジル大使館推薦作品
ドキュメンタリーブラジルに生きるヒバクシャ』
完成披露試写会のご案内
2011年にブラジルで、ロベルト・フェルナンデス監督が製作したドキュメンタリー映画『08:15 DE 1945』は、ブラジルに移民となった日本の被爆者たちがサンパウロで生活を築き、ブラジル被爆者平和協会を結成し、原爆被爆体験を語り継ぎ、ブラジルの市民とともに核兵器の廃絶と世界の平和を求めて活躍する姿を記録した感動的で、貴重な作品です。

その日本公開について、2012年にブラジル被爆者平和協会から親交のあった有原誠治監督に相談がありました。有原監督は作品に感銘を受け、斎藤優子氏に『08:15 DE 1945』ポルトガル語版の翻訳を依頼。2013年に、ロベルト監督の承認のもとに有原監督が日本公開用に日本語字幕を付け、再編集して、今年の2月に完成しました。日本公開版のタイトルは、「ブラジルに生きるヒバクシャ」となりました。

2014年の3月、その完成DVDを鑑賞されたブラジル大使館、文化広報部担当書記官ユキエ・ワタナベ氏は、「この映画ではブラジル人と日本人が親しくなる姿が多く映し出しているのを見ることが出来ます。」と〝推薦〟してくださいました。

日本とブラジルの交流は100年を超えて続き、日本から移民となった人たち数多くいることはよく知られています。しかしながら、その中に広島・長崎の被爆者たちがいることはほとんど知られておりません。しかも、その被爆者たちがブラジルでの生活を通して、世界に核兵器の廃絶と平和の尊さを伝えるドキュメンタリーです。世界中の人々に希望と勇気を与える作品であることを、私たちは確信しています。

作品は、駐日ブラジル大使館、日本原水爆被害者団体協議会、ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会などのご推薦を頂いております。

このたび、下記の内容で、完成披露試写会を企画いたしましたのでご案内いたします。この機会に、みなさまにご鑑賞たまわり、作品のご感想や普及についてのご意見を頂戴できれば幸いです。会場準備の都合上、ご参加ご希望の日時を616日までにお知らせいただければ幸いです。

『ブラジルに生きるヒバクシャ』製作普及委員会

『ブラジルに生きるヒバクシャ』 完成披露試写会


上映作品
ドキュメンタリー
『ブラジルに生きるヒバクシャ』
78原題『08:15 DE 1945』 
2011年ブラジル公開、ロベルト・フェルナンデス監督、日本公開版監督:有原誠治、作品推薦:ブラジル大使館、日本原水爆被害者団体協議会、ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会。日本でのDVD発売、20143月。
開催日時とプログラム
1)6月18(水) PM2:00~4:15
          メッセージの紹介
            ロベルト・フェルナンデス監督 

            森田 隆 ブラジル被爆者平和協会
          上映『ブラジルに生きるヒバクシャ』78分
            お話し 日本公開版監督 有原誠治
       
   2)6月26(木) PM2:00~4:15
          メッセージの紹介 
                        ロベルト・フェルナンデス監督 

                       森田 隆 ブラジル被爆者平和協会
          上映『ブラジルに生きるヒバクシャ』78分
            お話し 日本公開版監督 有原誠治

主 催 『ブラジルに生きるヒバクシャ』製作普及委員会
   
会 場 なかのZERO本館 視聴覚ホール90席) 東京都中野区中野2-9-7


  
参加申し込みについて
お手数をお掛けしますが、会場準備の都合上、参加ご希望の方は6月25日まで下記連絡先にお知らせ願います。

『ブラジルに生きるヒバクシャ』製作普及委員会
 〒1770033東京都練馬区高野台31112采明ビル2

      .0369159281 FAX:0369159282 
       Email:canima2b@gmail.com

江古田映画祭で大好評!
3月10日、“福島を忘れない” 江古田映画祭で日本で初めて「ブラジルに生きるヒバクシャ」が公開されました。40席しかない小さなギャラリー古藤でしたが、満席でした。日本公開版に尽力した有原誠治氏が公開に至る経過を語って上映。

森田さんたちブラジル被爆者平和協会の活躍に、鑑賞者一同、大きな感動を得たようです。

ピースボートの畠山澄子さんも参加。上映後の会場で、ピースボートでの航海に参加された森田さん、渡辺さんの活躍を紹介されました。

 上映会の様子を、ピースボートの畠山澄子さんが、「ピースボートおりづるプロジェクト」で報告しております。
「江古田映画祭で「ブラジルに生きるヒバクシャ」を観てきました!」

2014年2月21日金曜日

ロベルト監督よりのメッセージ

                                         2014220
  「ブラジルに生きるヒバクシャ」                                                                           原題 「08:15 DE 1945」公開におけるメッセージ

                                                    監督 ロベルト・フェルナンデス 
私のドキュメンタリーの日本語版を観賞してくださることを 心から感謝しております。

この作品は2011年、ブラジル サンパウロ市において制作致しました。
日本語での、演出・編集の有原誠治監督は、私のこの作品に託した熱意を感じ取って下さり 日本語版実現に奔走して下さいました。 ポルトガル語から日本語への翻訳を引き受けて下さった斎藤優子様を初め、おおくの方々の援助、又、ブラジル被爆者平和協会の後援無しではこのドキュメンタリーは世に出ることは無かっただろうと思っています。

私は、世界平和を目標に活動を続けるブラジル被爆者平和協会面々の姿を記録したのです。
その活動を通して核の恐ろしさを伝えることの重要さを痛感しました。
原子爆弾、原子力発電所だけが核の危険象徴では無く、核の権威はそれ以外にも多くあることを認識し危機感を持って対応することが大切なのです。

広島・長崎の原爆被爆者と同様に、こうしたブラジルの放射能被害者たちも健康面の不安と共に社会的にも差別を受けており、多くは国からの援護を受けることも出来ていないと認識しております。

核の被害を公表しその権威を訴えることこそ、より安全な世界を実現するために我々が出来る事だと確信しており、有原監督のご援助を大変ありがたく受け止めております。

この作品が、ご覧になった方々に対して、放射能についての認識を呼び起こし、いろいろな討論、研究を立ち上げる糸口になればたいへん喜ばしいことです。

私たちの使命は、これからも、より良い平和な将来への努力を積み重ねていくこと、私なりに全力を注ぐ覚悟です。

ありがとうございました。

(ロベルト・フェルナンデス監督のメッセージ 原文はポルトガル語)

 「ブラジルに生きるヒバクシャ」公開におけるメッセージ   

                                                                  2014年2月20日  
                                                   ブラジル被爆者平和協会                                                                         会長 森田  隆
被爆六十九年、在外被爆者として私は九十歳を迎え、微力ながら核の無い世界平和を訴え続けています。
終戦後、いろいろな事情でブラジルに移り住んだ被爆者が当協会を設立して30年、多くの方々の支援を受け生きてきました。
協会の歴史の一部をこうしたDVDに記録して頂き、作成にあたった ロベルト フェルナンデス監督、日本語版を可能にしてくださった有原監督、関係者全員に心から感謝致しております。

内容につきましては、我々の活動を通してブラジル国内に起きた放射能被害の実情、これは世界中どこでも起きうる可能性があり、この事実を知る事は未来を培う若者に不可欠だと信じております。 核の無い社会の実現を祈って止みません。

私の残された命は、ブラジルの青少年達に、広島・長崎の被爆体験と放射能被害の恐ろしさ、戦争の悲惨さを伝えるために費やしたいと思っております。

このたび、日本でのDVD公開には大きな希望を持っています。世界の情勢は予断を許しませんし歴史は繰り返すと言われます。
私達、残された被爆者は全力で平和を訴えなければなりません。

ブラジル被爆者平和協会は、平和を願う日本の皆さんと共に、全力で世界・地球の存続、平和な未来を願って 協力し頑張る事を約束いたします。

2014年2月10日月曜日

主な製作スタッフ

監督  ロベルト フェルナンデス(写真の方)
 1960年、アルゼンチン、ブエノスアイレス市で生まれ。
 "Taller de Cine Contemporaneo"専門学校卒の映画監督。
 1992年、 "Noche Americana"映画制作会社を創立。監督、制作者、企画者として活躍。
 2006年 ブラジルに移住。サンパウロ カトリック大学 コミュニケーション科で教鞭。
 2008年 映画制作会社 "O movimento falso Filmes" を設立し、今に至る。

音楽家  クラウヂオ ゴメス
 1964年 アルゼンチン、ブエノスアイレス市で生まれる。
 作曲家、音楽家である。
 1986年 制作活動を演劇場で始める。
 子供向け、及び大人向けの舞台演劇音楽を作曲。
 ダニエル バゼン ラザルテと共に 音楽作曲活動を続ける。






日本公開版の制作スタッフ
 翻    訳 斎藤 優子
 字幕 制作 鈴木ちひろ
 演出/編集 有原 誠治

 『ブラジルに生きる製作普及委員会』
〒177-0033東京都練馬区高野台3-11-12采明ビル2b
☎ 03-6915-9281 ファクス:03-6915-9282 
Email:canima2b@gmail.com

日本での公開に至るまで

  ブラジル原爆被爆者協会は、2008 年にブラジル被爆者平和協会(森田隆会長)となった。被爆者平和協会は、2005 年に被爆 60 周年を記念してサンパウロ市内の学校で被爆の実相を伝えるために日本で製作された長編アニメーション「NAGASAKI194
5 アンゼラスの鐘」(監督 有原誠治)の上映会を開催。有原監督もサンパウロを訪問し、鑑賞した市民と交流した。その後、ブラジル被爆者平和協会は、「アンゼラスの鐘」のブラジルでの配給権を獲得し、被爆体験の証言と合わせてブラジルの高校や大学などでの上映活動に取り組んでいる。

 そのつながりから、被爆者平和協会は渡辺淳子理事の来日の折に有原誠治監督にロベルト監督の「1945 年 8 時 15 分」を紹介して、日本での普及を相談した。ブラジルに移民となった被爆者たちの活動を伝える映像は日本では初めてで、大変貴重な作品であることから、有原監督は日本での公開を約束。森田会長やロベルト監督と相談しながら、日本で親しみやすいようにと部分的に再編集し、今回の公開に至った。
 

ブラジル被爆者平和協会と ETEC* TAKASHI MORITA


ブラジル被爆者平和協会

1984年7月に、在ブラジル原爆被爆者協会を設立。

 1980年代のはじめまで、ブラジルに移住した被爆者のほとんどは、その頃すでに日本で施行されていた被爆者援護施策の存在を知りませんでした。ある邦字新聞(=日本語新聞)の誤報がきっかけで、被爆者援護のための法律があることを知ったブラジルの被爆者は、39年の沈黙を破り、1984年7月に、海外に住む被爆者すべてに日本からの援助の手が差し伸べられることを目的に、当協会を設立。
 2008年に、ブラジル被爆者平和協会に改称。

被爆者がブラジルに渡った経過や、協会の目的や活動については、以下のホームページへ。

ブラジル被爆者平和協会のホームページ







ETEC* TAKASHI MORITA

  サンパウロ市民は、長年に渡って被爆の証言活動を続けて来たブラジル被爆者平和協会森田会長の功績を高く評価。2011年10月に、サンパウロ州立職業高校(技術専門学校)の名称に森田隆
の名を刻んで 「ETEC* TAKASHI MORITA」とした。

ブラジルと放射線被害


ブラジル連邦共和国(ポルトガル語圏)

 日本から移民が多いことで知られるブラジルは、南米大陸で最大の面積を誇る。その国土は、日本の約 22.5 倍。首都はブラジリア。

  95 年のフェルナンド・エンリッケ・カルドーゾ政権下(ブラジル社会民主党)で、アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ、パラグアイによるメルコスール=南米南部共同市場が発足。2003 年には労働者党からルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァが大統領に就任し、その後、経済が回復を見せた。2010 年 10 月、大統領選挙が行われ、与党労働者党のジルマ・ルセフが当選した。

 ブラジルでは、2014年にワールドカップが、2016年にオリンピック(リオデジャネイロ)が開催されます。

 本作品に登場するブラジル被爆者平和協会は、サンパウロを拠点としている。
サンパウロ(São Paulo)は、ブラジル南東部に位置するサンパウロ州の首府。
人口は1,100万人以上でブラジル最大の経済都市である。


 ブラジルにおける放射線被害
 
 本作品で、ブラジルにおける放射線被害の様子が日本ではじめて映像で紹介される。ゴイアニアのセシューム事故と、鉱石モナザイトの被害について。

ゴイアニアのセシューム事故
  1987年の9月、廃院に放置されていたセシウム(Cs137)線源の入った回転照射体が2人の若者により持ちだされ、環境放射能汚染と多数の人々の被曝が生じた。約112800名の住民の検査が行われ249名の汚染者。6歳の少女、38歳の女性、22歳と18歳の男性、計4人が急性障害で死亡。1名は腕を切断した。

ゴイアニアの事故について詳しく知りたい方は、内部被ばくを考える市民研究会のページへ。
http://www.radiationexposuresociety.com/archives/3589


モナザイト(monazite)
 モナザイトは、鉱物(リン酸塩鉱物)の一種。
モナズ石とも呼ばれる。トリウムやウランなどを含むことが多く、弱い放射能を持つ。
ブラジルではモナザイトを原子力物質として輸出を禁じ,トリウム,ウランを抽出し,残ったレアアースを塩化物の形で輸出している.日本はこれを輸入して利用している。

 モナザイトについて、詳しくは知りたい方は次のページへ。

https://www.gsj.jp/Muse/soudan/mona/monazite.html